感動の場-点
まちの広報誌『広報くっちゃん』では、小川原脩作品の紹介ページ「感動の場 - 点」を連載しています。
2026年5月
『馬も犬も』
1973年 小川原 脩 画
小川原脩が「今ではすっかり見かけなくなった」と語る犬の群れが画面手前に描かれています。何かに向かって吠える犬、耳を伏せてこわばる犬、こちらを向いて大きく口を開ける犬など表情はさまざまです。自由なはずの犬たちですが、なぜか身を寄せ合って群れを離れようとはしません。犬の後ろには歯をむきだし太い首をよじらせる農耕馬が描かれ、その奥には立ち止まったまま首をうなだれる馬も見えます。激しい感情やさまざまな表情を描こうとしたのでしょうか。動物たちのからだは赤や茶色の絵の具で肉感を表現し、ところどころに青や緑を塗り荒々しい動きのある画面に仕上がっています。
この作品が制作された年、日本は第1次オイルショックでインフレが激化し、人々は不安定な社会情勢に翻弄されました。「どこかで旗を振れば我がちに同じ方向に走り出す」と、群化する社会に警鐘を鳴らした小川原脩。この作品では人間を動物に置き換え、自由を求めながらも社会情勢にあらがえない状況を表現しているかのようです。
さてインターネットなどにより情報はますますスピード化する現代。この作品は今を生きる人々にとっても群化する社会について考えるきっかけになるのではないでしょうか。(I.K)
1973年 小川原 脩 画
小川原脩が「今ではすっかり見かけなくなった」と語る犬の群れが画面手前に描かれています。何かに向かって吠える犬、耳を伏せてこわばる犬、こちらを向いて大きく口を開ける犬など表情はさまざまです。自由なはずの犬たちですが、なぜか身を寄せ合って群れを離れようとはしません。犬の後ろには歯をむきだし太い首をよじらせる農耕馬が描かれ、その奥には立ち止まったまま首をうなだれる馬も見えます。激しい感情やさまざまな表情を描こうとしたのでしょうか。動物たちのからだは赤や茶色の絵の具で肉感を表現し、ところどころに青や緑を塗り荒々しい動きのある画面に仕上がっています。
この作品が制作された年、日本は第1次オイルショックでインフレが激化し、人々は不安定な社会情勢に翻弄されました。「どこかで旗を振れば我がちに同じ方向に走り出す」と、群化する社会に警鐘を鳴らした小川原脩。この作品では人間を動物に置き換え、自由を求めながらも社会情勢にあらがえない状況を表現しているかのようです。
さてインターネットなどにより情報はますますスピード化する現代。この作品は今を生きる人々にとっても群化する社会について考えるきっかけになるのではないでしょうか。(I.K)
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