新型コロナウイルス関連情報

新型コロナウイルス関連情報

緊急情報一覧

感動の場-点

まちの広報誌『広報くっちゃん』では、小川原脩作品の紹介ページ「感動の場 - 点」を連載しています。
ななかまど(1999年)

ななかまど(1999年)

2021年12月
『ななかまど』 1999年 小川原 脩 画
 
 ほっとする温かな空気に包まれて立つ、ふんわりとした形のななかまどの木。数本の幹が寄り添い合って1本になっています。たわわに実がなっているのでしょう、ふさふさと茂る葉の緑や黄緑の中には赤い色彩があちらこちらに混じり合っています。また、ハトのような、ふっくらとした鳥のシルエットも見つけることができます。
 小川原脩が最晩年に手掛けた油彩画である「ななかまど」のシリーズは、1998年の個展でも発表していますが、最後まで描き続けたこの一点は未完成となってしまいました。けれども、優しく束ねるように塗り重ねられた色のまとまりからは、どこか温かみのある「ななかまどの木」であることが不思議と伝わってくるのです。美術館には、この絵を描いたときに使った絵の具がそのまま残るパレットがあります。筆が画布を走る音だけが響き、淡々と絵の具を重ねてゆく、老画家の穏やかなアトリエが目に浮かぶようです。