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感動の場-点

まちの広報誌『広報くっちゃん』では、小川原脩作品の紹介ページ「感動の場 - 点」を連載しています。
蝦夷残侠伝 さし絵

蝦夷残侠伝 さし絵

2021年5月
『蝦夷残侠伝 さし絵』
(連載第3回目、月刊ダン2巻8号掲載より)
 1974年 小川原 脩 画
 
 『蝦夷残侠伝』は、1974~75年にかけ雑誌「月刊ダン」(北海道新聞社)に連載された倉島齊(1932-2011)の時代小説で、小川原脩はこの連載小説のさし絵を手掛けました。その数36点。小川原の作品では珍しい水墨画風、そして力強い人物描写が目を引きます。小川原にこの仕事を依頼した編集長の竹岡和田男氏は、「デッサンが十分だから動きがいい。墨の濃淡が空間で効いてムードを盛る。そして実在の人物を正面から描いたときの強く深い表現力」と絶賛しています。
 では「さし絵」を見てみましょう。主人公の与惣次が得意の鎖術で、非道な行いをする侍たちに対峙する場面。手前下部に屋敷の庭が墨色濃く表現される一方、画面上部に登場人物が争う様子を描いています。明暗で分けた一枚の絵の中で、闇夜の立ち回り、与惣次が繰り出す鎖の強烈な一撃、その臨場感が強調されているのです。竹岡氏の賛辞にも納得の、さし絵の面白さを見ることができます。