羊蹄太鼓

指定区分:倶知安町指定無形民俗文化財
指定年月日:1997年(平成9年)11月1日(町指定文化財 第3号)
 羊蹄太鼓は、「太鼓のロクさん」こと高田緑郎さんが四季折々の羊蹄山の姿や、山頂を目指す人々の姿を太鼓で表現した演奏曲で、昭和38年に創作されました。以来、羊蹄太鼓は子供から大人まで親しまれ、演奏され続けてきました。
 現在、ロクさんの教えや想いは羊蹄太鼓保存会を中心に受け継がれ、町内外での活動はもとより、後継者の育成も盛んに行われています。
 毎年8月上旬と10月中旬には、北海道各地から太鼓の活動団体が倶知安に集い、大がかりな演奏会が開かれます。

高田緑郎さんについて

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高田緑郎(太鼓のロクさん):1915-2010 
倶知安町無形民俗文化財「羊蹄太鼓」の作曲者であり、奏者。
生前は各学校や町の夏祭り「くっちゃん じゃが祭り」をはじめ、町内外で精力的に活動されました。

高田緑郎と くっちゃん羊蹄太鼓保存会

羊蹄太鼓保存会の方々からのメッセージ

 感じたものをそのまま音で表現する。それが高田緑郎の太鼓です。
 打つ人、聞く人が太鼓の波動にのって、一体となる瞬間が好きだ、ロクさんはそう云う。
 私たちが住む町では、幼い子どもから小学生、中学高校生、青年たち、そして50代の人たちが一緒になって「羊蹄太鼓」を演奏し、太鼓の響きが途絶える日がないほどになりました。太鼓が人と人を結ぶ、素晴らしいことです。
 ダンタダンタダン、ダンタダンタダン、この単純なリズムの中に高田緑郎の深遠な想いが込められております。開拓の困難も現在に至る毎日の移り変わりも、もちろんこの土地に住む一人一人の成長をも見守ってきた山、羊蹄山。高田緑郎は人一倍この山に思いを寄せ、厳しい自然の中でも泰然と、しかも雄大な姿に魅せられ、羊蹄太鼓を創作しました。
 高田緑郎の太鼓をしっかりと伝え、打ち手の育成と自らの練成に励むくっちゃん羊蹄太鼓保存会。なかでも、『鼓流』は保存会の中心的な役割を担い、高田緑郎の太鼓の真髄を伝えております。
 私たちは北海道の太鼓をこよなく愛するすべての人たちが、羊蹄太鼓を演奏してくださる日を夢みております。
2006年(平成18年)年10月 「和太鼓響演 鼓魂東西 くっちゃん」にて