倶知安の水道(概要)

大自然からの贈りもの

倶知安町は南東に支笏洞爺国立公園の羊蹄山、西にニセコ積丹小樽海岸国定公園のニセコ連邦に囲まれた盆地のほぼ中央に位置し、明治25年の開拓以降、支庁の開庁や函館本線の開通により、後志の行政、経済、教育の中心地として発展してきました。
開拓当時、住民の生活用水は井戸により簡単に確保できたものの遠い昔沼湖からなる湿地帯であったといわれる本町の地下は、泥炭と重粘土層から成り、その水 は鉄分と有機物を含有する赤く濁った水であったため、ろ過、浄水装置によりかろうじて飲用とすることができる状態でした。その「赤水」に苦しみ続けた先人 は幾度となく水道布設をこころみましたが、凶作や戦争によりことごとく挫折を繰り替えしたのでした。
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昭和27年、戦後混乱のつづく厳しい状況化ではありましたが「赤水」から脱したい住民の思いは強く、現在の上水道が計画されました。そして、資金・資材・人材の不足など幾多の困難を乗り越え、ついに昭和29年11月に待望の「清らかな羊蹄山の水」が通水されたのでした。
現在、本町の水道は、羊蹄山、ニセコ山系に降り注ぎ浸透した雨や雪が数十年の歳月をかけて自然にろ過され、そのふもとに自噴した良質な水を取水して滅菌を行い配水しています。
その水源の水は一年を通じて冷たく、適度にミネラルを含み、弱酸性で、鉄分やマンガンが非常に少ないため、無色透明で臭いのまったくない淡白で美味しい水といわれています。それゆえに、本町の水道水は「日本一おいしい水」といわれています。
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