小川原脩セレクション「花と烏ー1940's」

小川原脩セレクション「花と烏ー1940's」

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 小川原脩は1935年に東京美術学校(現・東京藝術大学)卒業した後も東京に留まり、アカデミックな美術への疑問と苦悩の末、シュルレアリスム(超現実主義)絵画の旗手・福沢一郎と出会います。前衛的な絵画に取り組む画家たちとの交流を経て「エコール・ド・東京」などへの参加、そして「美術文化協会」の結成に加わります。
 一方、戦時体制が強まる中で自由な創作活動は制限され、多くの作家が戦争協力を求められる時代でもありました。小川原もまた出征や従軍画家として戦地に赴き、戦争画を制作します。1945年、終戦直前の8月初旬、郷里・倶知安へと疎開し、そのまま東京の画壇から離れ独自の道を模索していきました。
 本格的にシュルレアリスム芸術運動に身を投じた1940年代初頭から、戦争へと傾斜する時代を背景とした創作の変容が現れる激動の時期にクローズアップします。

会期:4月20日(土)~7月7日(日)
会場:第2展示室